みなさんこんにちは!(*^。^*)
音楽の演奏って,《上達するほどに楽しみも増してきますが、同時に悩みも多くなりませんか?》
・音程やアインザッツ(タイミング)が合わない・・。
・和音が上手くハモらない・・。
・テンポやフレージング、指使いやボーイングが楽曲の解釈とあっているか自信がない・・。
・上手くいったときの演奏が再現できない・・。
などの高度な気づきや悩み増えるるのは、よりクオリティーの高い演奏を求めている証拠なんです。
【このサイトでは、皆さんにいつでも確信をもった演奏・合奏を楽しんで頂けるようにお手伝いします。】
前回の《Vol.2》~和音の構造~ / 倍音ってなに?では、アコースティックな楽器には自然倍音の現象があって、
それが『共鳴』と『和音』を構成しているというお話をしてきました。
今回の内容は以下です。
それではさっそくはじめましょう。!(^^)!
根音・第三音・第五音それぞれの音程感は?
Vol.2で説明したように、倍音系列の第4、第5、第6倍音のところで自然に三和音が生まれていますよね。
右の譜面です。👉
(スマホ・タブレットの場合は 👇)
下から根音、第三音、第五音・・でしたね。
そして、
倍音系列の中のそれぞれの構成音の数と比例する
『音の重ね方』が、この和音をバランスよく響かせるカギ・・とお伝えしました。
この三和音の単純な音符から倍音系列と同じように、その他にもいろいろなことが読み取れます。
例えば・・・。
根音と第五音は完全5度というガッチリした音程の開きになり、これはスケール上の主音と第五音の関係でもありますから、その和音が所属する
調性感に大きく影響を与えます。
ちなみに完全5度は弦楽器の開放弦の音程です。!(^^)!
(この辺りの事は『五度圏と調性~チューニング』の回でまた詳しくお伝えします。!(^^)!)
本来、和音の響きや音程の土台となるのが、
根音と第五音の作り出す完全5度なのです。
・根音のC(ド)に対して第五音は決して上ずることなく、むしろやや低めに音程を作ります。
・そして真ん中に位置する第三音は、長調と短調を決定する重要なカギを握る音となるため、長調の場合は特に、可能な限り高めにとります。
このことは、これから先々お話しする
『純正調におけるスケール上の音程感』
へとつながります。
そしてこれは僕の気づき💡ですけれど、
三和音の構成音と『メロディーの開始音』には共通した面白い傾向がある様に思えます。
次の項へ続きます・・・。
三和音の構成音とメロディーの開始音
パッと思いつく限りで以下に例を挙げてみましょう。
メロディーの開始音なので、その曲の主調のトニック=主和音・・。
例えばハ長調の主和音ならドミソ、ト長調の主和音ならソシレと考えてください。
*先ずは根音で始まるメロディーです。
☆この音で始まるメロディーは長調、短調もなくその曲の”顔”としての堂々たるキャラクターです。
・主音で始まる・・ということですから、これはもう例を挙げるまでもなく多くの曲が当てはまりますね。
*そして第五音です。
☆不思議なことに、この音から開始するメロディーは『力強く』『明るく』といった、どちらかというと
キャラクターの濃いメロディに多くみられます。
・ベートーベン交響曲第五番『運命』の第一楽・・・。
(これは『運命の動機』として他の作曲家も第五音で始める事が多いようですね。)
・チャイコフスキー『白鳥の湖』の有名な主旋律・・。
・ショパン『華麗なる円舞曲』冒頭のイントロメロディー・・。
~などなど~
*対照的に第三音で始まるメロディーは・・・。
☆優しい、繊細な、静かな、時には弱々しいメロディーであることが多いようです。
・ショパン『ピアノソナタ第3番』第一楽章の第二テーマ・・。
(ちなみにピアノソナタ第2番の第二テーマは、第五音から始まるコラール調の堂々たるメロディーです。)
・キャラからして、ソナタや交響曲の第二テーマ、第二楽章=緩徐楽章のテーマとかに多いですね。
といった具合に例を挙げていけばキリがないですが、こういったキャラクターのハッキリしたメロディーには、開始音とメロディーのキャラとの関係には自然とこのような傾向があるように思われます~♪
皆さんどう思いますか?
もちろん例外も沢山あるんですけどね・・・。苦笑
そして、このことは倍音系列上の多数決?=倍音の数や強さと比例しているように思われますねぇ。(*^^)v
楽器ごとの音域と自然倍音
Ictus《イクタス》ってなに?= 音勢のこと
さて、ここまで響きの本質⇒共鳴⇒倍音と続けてきましたが、最後に楽器本来の自然倍音についてです。
まずは金管楽器を想像してください。
昔々、ロータリーやピストンを使っての半音階やスケールがまだ吹けなかったころ、
金管楽器は唇の緊張や圧力などを調整して(アンブシュアを変えることで)音高を変えていました。
(調が変わると『変え管』といって管の長さの違うものに変えて基音と一連の倍音系列=キーを合わせていました。
これが、F管やB♭管といわれる『移調楽器』のルーツです。)
唇の圧だけで変化させる音・・これがまさに自然倍音なんですね。
そして倍音系列表でわかるように、自然倍音も高音に行けば行くほど音程が狭まって音が詰まってゆきます。
* * *
例えばトロンボーンの低い基音は、いわゆるPedal Note と呼ばれ、実際には鳴っていないけれども上方に多くの自然倍音を含んでいます。
フルートやファゴットなど木管楽器も同じです。
反対にフレンチホルンのように、低い基音は不安定ですが直ぐに倍音が詰まった音域に達する楽器もあります。
結果、トロンボーンは低音の安定感を持ち、ホルンは音を充てるのが難しいほどに、ほんの少しのアンブシュアの変化だけで音が変わってしまう・・・ということです。
・低い音 ⇒上方に 自然倍音の数が多く含まれていて、自然倍音から次の倍音への音程が広い
・高い音 ⇒ 上方に自然倍音の数が少なく、倍音と倍音の音程が狭い・・(詰まっている)
この、指使いに頼らない自然倍音の音の並び方も、そのまま倍音系列と合致します。
* * *
さらに、管楽器の場合は高音を出そうと思えば唇、口の中、息の強さが音高に比例して強くなってゆきます。
この強く吹く音の音の勢い=音勢・・のことをIctus (イクタス)といい、
音勢が強い事を『イクタスが強い』といいます。
(「音の張り」という意味では同じ現象なのですが、弦楽器ではあまり『Ictus』とは言わないですね・・。)
倍音系列に沿って高音に近づくほどにIctusが強くなる・・・ということです。
自然に音勢が強くなる高音は音量も大きくなり、逆に弱奏が難しくなりますし、フルートのように低い音域を強く吹くことが難しい・・という現象が現れることになります。
* * *
弦楽器やハープなどの弦楽器では、フラジオ奏法=ハーモニクス、も各弦において自然倍音を利用して倍音上の音を狙って発音する奏法です。(木管管楽器や一部金管楽器にもある奏法ですね。)
このように
・楽器の音域や音量、音色にまで関わる奏法全般に於いて、響きの上では自然倍音が基本となり、
・その特性を利用して名曲が作られ、
・名曲を再現するための奏法の基本にもなっているのですから、
まさに倍音系列を基準に据えることは、作曲・演奏どちらにとっても『魔法の玉手箱』ですよね!!
👆 これが結論!!? 笑
コラム
ここまで共鳴と和音をはじめとして、倍音系列を観察することで発見できる様々な音、響きの特性について書いてきました。
さらに倍音系列の表をよく観察してみると、皆さんはもっと多くの発見をするかもしれませんね・・。
そうしたら是非教えてくださいね。~♪
現代の我々はこういった倍音の秘密を考慮して、より自然な演奏がしやすいように、美しく響くように作曲することができるのですから恵まれていますが、昔の作曲家の先輩方は、
ほとんど手探りでひたすらに楽器と対話しながら、感性・直観によって探り当ててきた・・
わけですから、作曲家、演奏家の天才な方々って本当に 凄いですよねぇ・・・。 汗
* * *
次号では実際の数ある名曲の中から、『バッハの作品』を一例として取り上げながら、音の構造と演奏の工夫とのマッチングについて譜例を挙げて説明しますね。
是非参考にしてくださいね。 お楽しみに~♪ (*^_^*)
コメント
コメント一覧 (2件)
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